日本認知心理学会
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独創賞
目的
目的

 独創賞の目的は、日本から発信する独創的な研究の数を大幅に増やすことです。

 これまで、日本の認知心理学者の目は欧米の研究に向けられてきました。そのため、国内で独創的な研究がおこなわれても、あまり注目もされず、評価もされませんでした。独創的な研究をおこなうより、欧米の最新の研究動向を紹介したり、欧米の研究者を招聘したり、欧米の研究を下敷きにした研究をおこなったりする方が注目を受ける、という状況が続いてきました。

 独創賞は、この状況を打破するために創設されました。独創賞は、国内でおこなわれた独創的な研究にスポットライトをあてることによって、独創的な研究に注目が集まるようにするための仕組みです。その結果、独創的な研究への意欲が高まり、多くの独創的な研究が日本から生み出されるようになることを期待しています。

選考方法
 候補研究の推薦は、随時、受けつけています。推薦受付ページから推薦することもできます。日本の研究者がおこなった認知心理学の研究の中で、最も独創的だと思う研究を推薦してください。

 欧米の研究を下敷きにして、変数を少し変えたような研究ではなく、独創的なアイデアにもとづいて、それまでは説明できなかった事実を説明することに成功した理論的研究、それまでは知られていなかった重要な現象の存在を立証して見せた実証的研究、社会的意義の大きい実用の可能性を新たに切り開いた応用的研究などを推薦してください。

 推薦をすることができるのは、日本認知心理学会の全会員です。推薦する研究は、他の研究者がおこなった研究はもちろん、自分自身の研究でも結構です。独創性に自信をお持ちの研究がありましたら、謙譲の美徳は発揮せず、是非、積極的にご推薦ください。

 どなたがどの研究を推薦したかについては、秘密を厳守します。どの研究が候補研究となったかについても、秘密を厳守します。公になるのは、受賞した研究だけです。

 推薦書の様式には簡易版と詳細版の2種類があります。どちらを使ってくださっても結構です。

 簡易版を利用する場合は、「推薦書(簡易版):Word形式」をダウンロードし、必要事項を記入の上、メールの題名に「独創賞推薦」と記入して,独創賞専用アドレス
()に送信してください。詳細版を利用する場合は、「推薦書(詳細版):word形式」をダウンロードし、必要事項を記入の上、同じ方法で送信してください。ただし、詳細版の場合は、関連資料(推薦する研究の論文、それを引用した論文など)をpdfファイルの形で添付してください。pdfファイルの作成が面倒なようでしたら、印刷した記入済の推薦書(詳細版)を関連資料とともに、下記の宛先に郵送していただいても結構です。

     〒113-0033
     東京都文京区本郷7-3-1
     東京大学文学部心理学研究室
     日本認知心理学会独創賞選考委員会
     委員長 高野陽太郎

 選考委員会では、簡易版も詳細版も等しく推薦として扱いますが、詳細版の場合は詳しい情報を提供していただけますので、応募研究の中から候補研究に選ばれ、評価の対象になりやすいということがあるかもしれません。しかし、簡易版による推薦が多数寄せられた場合も、候補研究に選ばれやすくなるのではないかと思われます。

 候補研究の推薦は、会員の皆様方が独創賞の選考に参加するチャンスです。日頃、「これは独創的な研究だ」と感心していた研究がありましたら、是非、ご推薦をお願いします。
Q&A(独創賞とは?)

 独創賞の正確な内容は、「独創賞規約」に記されています。しかし、規約の条文はかならずしも読みやすいとは言えませんし、その条文を入れた理由も明示されていませんので、ここでは、Q&A方式で大事な点をご説明します。

1.賞の性格
[問] 独創賞は、『認知心理学研究』に掲載された論文を対象とした論文賞なのですか?

[答] いいえ。論文賞ではありません。認知心理学会の機関誌『認知心理学研究』はもちろんですが、海外の雑誌も含めて、どのような雑誌に発表されたものでもかまいません。審査のある雑誌はもちろん、審査のない紀要、単行本の1章なども、研究内容が正確に理解できるものであるかぎり、選考の対象となります。しかし、学会の発表論文集のように、研究の詳細が充分に記されていない出版物は、選考の対象にはなりません。

2.受賞者の資格
[問] 独創賞は日本認知心理学会の会員でなくても受賞できるのでしょうか?

[答]
 はい。会員でなくても受賞できます。認知心理学者でなくても受賞できます。認知心理学的な研究をした研究者はすべて選考の対象になります。非会員の心理学者、あるいは、工学者や生物学者などが受賞することもありえます。

3.受賞者の年齢
[問] 受賞者は若手の研究者だけに限られるのでしょうか?

[答]
 いいえ。独創賞は奨励賞ではありませんので、選考の対象は若手研究者だけというわけではありません。といって、逆に、年長者が優先されるわけでもありません。すべての研究者は、年齢・実績などにかかわりなく、平等な立場で選考の対象になります。選考の基準は、「研究が独創的かどうか」ということだけです。

4.受賞者の国籍
[問] 「日本の研究者がおこなった独創的な研究」とありますが、受賞者は日本の国籍をもっていなければならないのですか?

[答]
 いいえ。日本の国籍は必須条件ではありません。外国籍の研究者であっても、日本で主な教育を受け、日本で主な研究活動をしている人には受賞資格があります。しかし、たとえば、外国人の研究者が日本に1年間滞在している間におこなった研究などは選考対象になりません。また、日本の国籍を持っている研究者であっても、外国の研究機関でおこなった研究は選考対象にはなりません。独創賞の究極的な目的は、日本の認知心理学界に、独創的な研究を続々と生み出すような土壌を育もうということなので、常識的にみて「日本で生み出された研究」と言えそうな研究だけが選考対象になるわけです。

5.研究の発表時期
[問] 10年前、20年前に発表されたような研究にも独創賞が授与されることはあるのですか?

[答]
 はい、ありえます。研究の発表時期には制限はありません。したがって、かりに半世紀前に発表された研究であっても、それが認知心理学的な研究であり、その当時の研究水準に照らして独創的な研究であると認められれば、独創賞が授与されることはありえます。ただし、物故者がおこなった研究は選考対象にはなりません。

6.選考の方法
[問] 独創賞は選考委員会が選ぶのですか?

[答]
 選考委員会は選考手続きを進める主体にはなりますが、選考委員会の判断だけで受賞研究が決まるわけではありません。独創賞の選考は、投稿論文の審査と似た方式でおこないます。候補研究は、その研究テーマに通じている研究者3名(評価委員)による審査を受け、その審査結果を総合的に判断して、独創賞を差し上げるかどうか、選考委員会が決定します。したがって、選考プロセスの最も重要な部分は評価委員が担うことになります。また、評価委員もその研究テーマに通暁しているとは言えない場合には、研究動向について文献調査をおこなう調査委員を委嘱できることになっています。この場合には、選考委員会は、調査委員の報告と評価委員の報告、推薦者の推薦理由などを総合して判断を下すことになります。会員から推薦された研究(応募研究)のうち、どれを評価委員による評価に委ねるかは選考委員会が判断します。

7.推薦の役割
[問] 推薦の多かった研究が受賞することになるのでしょうか?

[答]
 必ずしもそうとは限りません。人気投票方式にすると、「組織票」が出たり、大きな大学の関係者が有利になったりして、ほんとうに独創的な研究が受賞するとはかぎらなくなってしまいます。そこで、評価委員や選考委員の厳正な審査を経て受賞研究が決まる仕組みにしてあります。ただ、推薦が多かった研究は、候補研究として評価委員の審査に付される可能性が高くなるかもしれません。推薦の多寡は、ある程度は評価の目安になるからです。しかし、それだけで決まってしまうことはありません。

8.選考の公正さ
[問] 選考委員がお手盛りで自分の研究を受賞研究に選んでしまうような恐れはないのでしょうか?

[答]
 はい、ありません。選考委員自身がおこなった研究は、選考委員としての任期中は選考の対象にはできない、という規定になっています。また、評価委員を委嘱する場合にも、候補研究をおこなった研究者と学問的に明らかな対立関係にある、あるいは、協同関係にある研究者は避けることになっています。

9.選考プロセスへの会員の参加
[問] 日本認知心理学会の会員は、独創賞の選考にどのような形で参加することになるのでしょうか?

[答]
 まず、候補研究の推薦をする、という形で参加することができます。どの会員も意中の研究を推薦することができます。次に、評価委員として参加する場合もあります。論文審査の場合と同じく、評価委員も peer review のための無償協力になりますが、評価委員の努力なしには独創賞は成り立ちませんので、評価委員を委嘱されたときには、是非ご協力をお願いします。また、調査委員を委嘱された場合は、調査委員として参加することになります。最後に、選考委員会の委員として参加する場合もあります。現在は、選考委員は理事会の任命ですが、会員からの希望が強い場合は、理事と同様、一般会員の選挙によって選出するように変更するという道も開かれています。なお、評価委員、選考委員ともに、会員以外にも委嘱できることになっています。

10.独創的研究者
[問] 授賞の対象になった論文に2人以上の著者がいた場合、誰が受賞者になるのでしょうか?

[答]
 連名著者が、全員、自動的に受賞者になる、ということはありません。その研究の独創性に貢献した研究者(独創的研究者)だけが受賞者になります。論文の著者には、データ整理をしただけ、統計分析をしただけというような人が含まれていることもありますので、全員を受賞者にしてしまうと、独創的な研究をおこなっていない研究者に独創賞が授与される、という場合が出てくるかもしれません。それでは、「独創的な研究を奨励する」という本来の趣旨に反することになってしまいますので、独創的な貢献をした研究者を見きわめた上で賞を差し上げる、という仕組みにしてあります。どの著者が独創的研究者かは、推薦者や評価委員の意見を参考に、選考委員会が審査して判断します。この判断に際しては、1つだけ条件が設けられています。それは、「受賞研究を発表した主な著作物において、独創的研究者(複数の場合は、少なくともその1人)は単独著者または筆頭著者でなければならない」という条件です。たとえば、欧米の研究者がおこなった独創的な研究のお手伝いをし、論文の連名著者となった日本の研究者がいた場合、この人に独創賞が授与されてしまうという事態を防ぐために、このような規定が設けられました。

11.複数回の受賞
[問] 一度受賞した研究者が、再び独創賞を受賞するということは可能なのですか?

[答]
 はい。対象となった研究が、まったく異なった独創的アイデアにもとづく、まったく別の研究であれば、2回以上受賞することもありえます。

12.顕彰の方法
[問] 受賞した研究は、どのような方法で表彰されるのですか?

[答]
 日本認知心理学会の年次大会で表彰式をおこない、受賞の事実を証明する賞状を差し上げます。このとき、受賞研究についての記念講演をお願いします。機関誌『認知心理学研究』誌上で、選考の結果および経過を選考委員会が報告します。また、受賞研究の内容を紹介する論文を受賞者にお願いしてお書きいただき、掲載します。過去の全受賞者・受賞研究のリストを『認知心理学研究』および学会のホームページに掲載します。

13.受賞の数
[問] 独創賞は、年に何回、幾つの研究に対して授与されるのでしょうか?

[答]
 年に1回、1つの研究に対して授与されます。ただし、非常に独創的な研究が2つ以上あった場合には、最大限2つの研究に授与することができるという規定になっています。

14.敗者復活戦
[問] 一度、候補研究となって評価委員の評価を受けたものの、受賞を逃したという研究には、もう受賞のチャンスはないのでしょうか?

[答]
 いいえ。受賞を逃した研究でも、繰り返し候補研究になることができます。そのときの選考委員会の判断が絶対に正しいという保証はありませんので、任期切れで選考委員の顔ぶれが変わったとき、新たな視点から再評価ができる仕組みにしてあります。

選考委員
委員長  
厳島行雄 (日本大学)

委 員
市川伸一 (東京大学)
北岡明佳 (立命館大学)
福澤一吉 (早稲田大学)
松井三枝 (富山大学)
都築誉史 (立教大学)
外山みどり(学習院大学)
松尾太加志(北九州市立大学)
兵藤宗吉 (中央大学)

            

 
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