4 関連学会: 2009年9月アーカイブ

テーマ:「仮現運動・運動視研究の新展開」
日時:平成21年9月12日(土)15:00~17:00
場所:東京大学駒場キャンパス 2号館3階大会議室(308号室)
アクセス:http://www.c.u-tokyo.ac.jp/access/index.html

講演者
・日高 聡太先生(東北大学大学院文学研究科)
「仮現運動軌道上での運動物体表象の時空間補完」

・寺尾 将彦先生(東京大学大学院総合文化研究科 / NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
「追跡眼球運動時の非網膜的情報処理」

参加費:無料

お問い合わせ先:
日本認知科学会「パターン認識と知覚モデル(P&P)」研究分科会
主査:永井聖剛(産総研 人間福祉医工学研究部門)
E-mail: masayoshi-nagai@aist.go.jp

事務局:遠藤信貴(広島修道大学 人間関係学科)
E-mail: endo@shudo-u.ac.jp <http://shudo-u.ac.jp/>

==== 以下,講演要旨 ====

日高 聡太(東北大学大学院文学研究科)
「仮現運動軌道上での運動物体表象の時空間補完」

仮現運動とは,時空間的に離れた2つ以上の刺激(誘導刺激)を,適切な時間間隔で交互に提示すると,物体間に運動が知覚される現象である。実際には物理的な刺激が提示されていない運動軌道上にも運動の知覚が生じることから,内的な表象が運動軌道上に形成され,物理的入力の欠損を補完すると考えられる。このことは,現象学的・心理物理的・脳科学的に確認されている。しかし,これまで,内的な運動物体表象が運動軌道上に提示された他の刺激入力と知覚的に相互作用するかどうかについてはあまり明らかとなっていない。本講演では,(1)仮現運動が知覚される際,運動軌道上に瞬間提示される物体の輝度検出閾値が上昇すること,(2)仮現運動軌道上で生じる運動方向の逆転に対して気づきが生じず,一貫した運動方向知覚が生じることを紹介する。これらの知見は,時空間的に補完された物体表象が,仮現運動軌道上に提示された刺激入力に対して知覚的な変容を生じさせることを示している。


寺尾 将彦(東京大学大学院総合文化研究科 / NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
「追跡眼球運動時の非網膜的情報処理」

視覚系の目的は網膜からの入力信号に基づき外界を復元することである。しかし、網膜からの入力信号は眼球運動等によって本来の外界の情報から劇的に変化してしまう。ところが、そのような変化した入力信号に基づいて復元された世界を知覚することは殆どない。このことから視覚系が非網膜的な情報処理を行っていることは明らかであるが、その処理過程には不明なことが多い。今回、追跡眼球運動にまつわる二つの非網膜情報処理のトピックを紹介する。まずは、追跡眼球運動中に同一網膜上に呈示される色信号が積極的に時間的に分離される現象を報告する。物理的に静止しているパタンを追跡眼球運動中に観察した時の混色時間周波数限界と、網膜上で同じ時間変化をする物理的に運動しているパタンのそれを比較したところ、前者の方がより高い時間周波数で色弁別が出来ることを発見した。さらに、従来網膜座標系で決定されると考えられてきた運動対応が追跡眼運動の影響をうける研究も紹介する。この現象は従来の速度ベクトル加算という考えでは説明出来ず、網膜外信号が網膜像の運動対応を解決するレベルでも影響を及ぼすことを示している。またこれらをふまえて追跡眼球運動時の非網膜情報処理がもたらす機能的な意味についても議論したい。

■テーマ:言葉の発達と脳科学 ~東アジアでの研究と実践~

 子どもはどのように言葉を獲得し、発達していくのか。脳科学研究で、現在どこまで解明されているのか。また、社会的・文化的環境、親子のかかわりなどによって、言葉の発達はどのように影響されるのかなど。日本、中国、韓国の研究と実践を比較しながら、各国の専門家が検討していく。

■開催日:2009年9月11日(金) 10:00~17:00、 17:30~懇親会

■場所:お茶の水女子大学理学部

■プログラム案
10:00~ 開会のごあいさつ
 お茶大G-COE 耳塚先生(3分)
 東アジア子ども学交流プログラム日本代表 小林登(3分)
 東アジア子ども学交流プログラム中国代表 大学の代表(3分)
 10:10~11:10 基調講演
 脳科学と言語 小泉英明(日立製作所役員 日立基礎研究所フェロー)
 11:10~12:00 特別講演
 幼稚園カリキュラムにおける早期閲読 朱家雄(華東師範大学教授)
 12:00~13:30 昼休み
 13:30~13:50 上海のカリキュラム改革下の幼稚園教師の専門性 姜勇(華東師範大学副教授)
 13:50~14:20 中国の早期閲読の現状と将来  張明紅(華東師範大学副教授)
 14:20~14:30 休憩
 14:30~16:30 シンポジウム:
 「リテラシー習得に及ぼす社会文化的要因の影響~日・中・韓比較~」
 シンポジスト:日本_内田伸子(お茶の水女子大学教授)  
         韓国_李基淑(韓国梨花女子大学教授)
         中国_周念麗(中国 華東師範大学副教授)
 オーガナイザー:榊原洋一(お茶の水女子大学教授)
 16:30~16:50 質疑応答(会場からの質問)
 16:50~17:00 閉会のまとめ 

 ◆主催:チャイルド・リサーチ・ネット、お茶の水女子大学グローバルCOEプログラム「格差センシティブな人間発達科学の創成」
 ◆協賛:ベネッセコーポレーション、ベネッセ次世代育成研究所
 ◆後援:駐日本国中華人民共和国大使館、日本子ども学会、日本赤ちゃん学会、日中教育研究交流会議

ポスター画像を下からご覧いただけます。また、中国語版プログラムはこちらからダウンロードできます。